第1回 はじめに
「新規事業開発は難しい」という人は多いですが、新規事業開発に長く関わっている人ほど、その言葉には実感がこもっているように感じます。
私は石油業界から社会人生活を始めましたが、諸々の事情により新規事業開発のコンサルタントの道に進み、その後部品メーカーにて新規事業の携わり、次にソフトウェアベンチャーを経験するという道のりを経て、現在のリーディング・イノベーションに至っています。新規事業との関わりは30年以上になりますが、今も新しい経験をするたびに難しさを感じると共に、少しずつの進化を感じています。
しかし、一方では「わくわく感」も感じています。今考えている商品を「笑顔で使っている人のシーン」を思い浮かべるだけで楽しくなります。いわゆる妄想ですが、現実に使われてくれば「少しは役だったかな」という充実感も出てきます。 新しいことを考え、生み出していく作業は、本来楽しいことです。
わくわく感を感じながら価値の高いテーマを発掘していくには、「新規事業のプロセス」にこだわることが重要と思います。そして、30年にわたってこのプロセスにこだわり活動をしてきました。その思いとノウハウをお伝えしたくブログのタイトルを「新規事業のプロセス」としました。読者の方々の頭の整理や意欲の向上につながれば幸いです。