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更新日 2017-12-22

情報市場の実態と狙い目

第3回 情報市場の特殊性 その3

株式会社リーディング・イノベーション


3)労働市場から見たIT産業の特性

  「IT技術者の技能形成と労働市場に関する政策論的考察」(一橋大学大学院教授倉田良樹)の中で、IT産業に関して労働市場の観点より、その特性を述べています。情報市場よりやや広い分野ではありますが、次に、この文献を参考に、特性をまとめてみます。

 1990年代に加速した情報通信分野の技術革新の影響で、育成対象として政策的な注目を集めた人材の種類、職種は様々な変遷を経てきましたが、技術開発ではなく、業務遂行の担い手としての中堅的な技術者の人材不足が政策課題とされ続けてきたようです。

 このことは、どのようなことに背景があるのかというと、IT産業は、一面では先端技術分野に位置する産業ですが、同時に労働集約的な部分を必然的に伴う産業ということです。特に、ソフトウェアの先端技術開発は、多くの労働を伴う要素が強く、そのため規模の経済が働かない場合には、利益の取りにくい事業となってしまうのです。
     情報市場は、これまで述べたように、一般の商品やサービスとは異なる性質を有する市場です。情報市場の競争環境等の調査と検討にでは、これら特殊性を十分に認識した上で行っていく必要があります。


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