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更新日 2017-12-22

もっと身近にスピンオフ 〜スピンオフの実践的解説〜

第7回「スピンオフの不安要因その4−企業をつくる」

株式会社リーディング・イノベーション
芦沢誉三(あしざわ よしぞう)


 先日、某国立大学の大学院にて、ベンチャー創業についての講演をさせていた だきました。講演が終わった後に受講者の方から「会社はどのようにつくるので すか」「会社設立時の資本金は、どのように集めるのですか」などの質問を受け ました。

 実は、私が講演で話したのは、「顧客にとって魅力ある商品は、いかにつくる のか。そして、その商品を核にどのようにビジネスモデルに仕立てていくか」と いう内容であり、「収益をどのようにつくるか」ということが中心でした。とこ ろが、受講者の方から出た質問は、「商法上、会社はどのようにつくるのか」と いう内容であり、このことについても知りたかったということです。

 すなわち、企業をつくるという言葉の中には、「商法上、会社をつくる」と、 「収益のあがる事業をつくる」という2つの意味があり、そして、「商法上、会 社をつくる」ことに関しての質問が出たということは、この手続きがまったく分 からないために、不安を感じてしまっていると想像できます。

 私もメーカーにいた時代に、新規に開発した事業を分社化し、新会社を登記す る経験をしましたが、その時には、「印鑑は、代表印、社印と銀行印の3つある ことが望ましい」ということすら知らなかった状態でした。通常の会社員、ある いは学生生活を送っていれば、会社を登記するというような経験はほとんどなく、 そのため、不安を持っても決して不思議なことではないと思われます。

 一度やってみれば大したことのないことでも、経験のない未知の事柄について は不安を感じるものです。スピンオフをより身近に感じてもらうためにも、この ようなちょっとした不安も低減していくことが必要であると、新たな認識をした 次第です。

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