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更新日 2017-12-22

欲求の本質に迫る

第21回 「男の単純さ」その1

株式会社リーディング・イノベーション
芦沢誉三(あしざわ よしぞう)


 埼玉にある、某理容院の話。
 そこのお店は、かなり繁盛しているそうです。特に土日は親子連れで一杯になります。ところが、親子の組み合わせのほとんどが、父親と息子だそうです。

 そこのお店には女性従業員が何人かいるのですが、全員がミニスカートです。どうも父子連れが多い理由は、ここにありそうです。
 2階にもお店があり、1階が満杯になると開けるそうです。従業員が2階に上がる時には、雑誌に向けられていた目が、一斉に階段の方に向けられるということなので、先の仮説は間違いなさそうです。極めて単純です。

 話をコンビニエンスストア(以下、コンビニ)に移します。

 コンビニも、かわいいアルバイトの女の子が入るだけで売上が急速に上がるそうです。かわいい女の子がいると、他の競合店を通り越して、わざわざ、遠い店に来る男達が増えるということです。これまた、極めて単純です。
コンビニには、意外にも従業員に道を尋ねる人が多いそうです。「一番近い郵便局はどこですか。」、「●●工業所の場所は分かりますか。」というような具合です。

 道を尋ねる人が多いと聞くと、“コンビニの端末で地図情報が取れるような提案をしてはどうか”と、つい考えたくなります。ところが、道を聞く目的が、実は女の子と会話したいことにあるかもしれません。もし、そうであるならば、地図情報は、目的の妨げになるモノになってしまいます。

 地図情報よりも、“その子が昨日、髪を切った”、“昨日、電車でお年寄りに席を譲る姿を見た”などの情報(もちろん、個人情報に触れない情報)の方が、顧客にとっては、よほどうれしい情報になります。

 欲求の本質を見誤ってはいけない、ということです。

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