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更新日 2017-12-22

欲求の本質に迫る

第3回 「冬ソナの人気の秘密」

株式会社リーディング・イノベーション
芦沢誉三(あしざわ よしぞう)

 韓流ブームは、竹島問題などを抱えながらも衰えを見せていません。こうなると、ブームという一過性のものではなく、日本の生活の中に定着してきた感じすら受けます。
 さて、前回は、この韓流ブームの火付け役となった「冬のソナタ」のヒット要因を、見る側の欲求面から考察しました。今回も、基本的には同様の角度より考察を行ってみたいと思います。

 冬のソナタというドラマの監督は、ユン・ソクホという方です。この監督の元へは、多くの日本女性からファンレター(ドラマに対するファンレター)が届いたようです。
ところが、これらのファンレターをくれる人達には、ある程度の傾向があるとユン・ソクホ監督は言っています。それは、学生時代に学級委員をしていたような人が多く、ドラマに対する深い考察と自分の受けた感動を的確に文章として表現している人が多いそうです。確かに、私の周りにいるファンの人達を見ても、そのような人が多く、反対にヤンキー系のお姉ちゃんでヨン様のファンをあまり見たことはありません。

 冬のソナタは、もちろん恋愛ドラマの範疇に入るものですが、このドラマのひとつの特徴は、まるで抒情詩のようであり、ほとんどポエムの世界のように感じられる所にあると思います。そして、そのポエムの世界では、女性に対する豊かな愛情が表現されており、また、優しい言葉が大変多く使われています。私は、この「優しい言葉」というものに着目しています。

 日本の男子は、なかなか面と向かって「愛してる」とは言えず、特に年齢が高くなるほど、この傾向は強いようです。しかし、女性はいくつになっても優しい言葉をかけてもらいたいという欲求は強いようです。決して中高年以上の男子は優しくないことはなく、奥さん方も優しさを感じているものと思われます。ところが、その優しさを言葉として表現しているかというと、照れくささが先行してしまうのか、できているとは言い難い状況と思われます。女性はどうも、優しい言葉(わざとらしくない範囲で)が好きなようです。優しい言葉に飢えているとまでは言わないものの、優しい言葉を面と向かって言って欲しいていう欲求は、本質的に持っているように感じます。

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